おれんじめいじonline vol.15 映画「邯鄲の夢」
株式会社明治産業のアートな取り組みについてご紹介する、オンラインジャーナル「おれんじめいじonline」。
今回は、2022年に製作した映画「邯鄲の夢 三重芝居と四人の役者」をご紹介します!

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――実在する真正女澤正劇をモデルとしたフィクション映画、本作は三天屋多嘉雄監督が手掛け伝統芸能の文化保存の難しさを役者自ら描いた作品「邯鄲の夢 三重芝居と四人の役者」
【あらすじ】
脚本家の沢田冴之介(須賀貴匡)は仕事に行き詰まり、鬱積した日々を過ごしていた。冴之介はとある大衆演劇一座の後継者争いに巻き込まれた過去があった......。
沢田(沢竜二)座長の後継者の座を狙っていた座長の息子・冴之介。弟子の三津葉銀次(松林慎司)は、冴之介に対して強い嫉妬心を抱き、冴之介もまた、座長に剣劇の腕を認められ一座で一目置かれている銀次を尊敬とともに妬ましく思っていた。ある日、真正女澤正劇の稽古中、銀次の刃先が冴之介の片目を突いてしまう悲劇が起こる―。冴之介は役者を続けられなくなり、銀次は一座を追いやられてしまう。
2人の数奇であり遠回り、迷い込んだ長い"夢追い人の物語"が始まるのだった。
当社と株式会社グッドラックスリーが共同で制作した映画『邯鄲の夢(かんたんのゆめ) 三重芝居と四人の役者』は、全国公開され、福岡ではキノシネマ天神で上映されました。
伝統芸能・「真正女澤正劇(しんしょうおんなさわしょうげき)」をベースに、文化継承の難しさを描いたオリジナルのフィクション作品です。
"大衆演劇のドン"と称される沢竜二へ脈々と引き継がれる、笑いあり涙ありの伝統芸能。沢さんは座長役で出演、舞台監修も担当され、主演・監督・脚本は沢竜二の最後の弟子・三天屋多嘉雄(みそらやたかお)さん。挫折や失敗を経験し、夢破れた男たちが立ち上がる物語を確かな演技力で体現しています。
【プロデューサーコメント】
YouTubeやTikTokに慣れ親しんだ方々にも、どこか懐かしく味わい深い大衆演劇の世界に触れていただきたくこの作品を制作しました。舞台の魅力はもちろん、普段は見ることのできない舞台裏の様子も見ることができるので、大衆演劇をより身近に感じていただけます。噛めば噛むほど味が出るような面白さと、新たな発見や驚きに満ちた大衆演劇の魅力から思わぬ進化、化学反応が起こることを望んでいます。
【受賞歴】
・カンヌワールドフィルムフェスティバル【ニューウェーブフィルムメーカー部門】【アジア部門】最優秀賞受賞
・ロンドン国際映画祭【アジア部門】最優秀賞受賞
・ベルリンフィルムアワード【ドラマ部門】最優秀賞受賞
・ブエノスアイレス国際映画祭 公式セレクション選出
・ウガンダ映画祭 公式セレクション選出
・シリコンバレー国際映画祭 公式セレクション選出
・国際マルチカルチャー映画祭 公式セレクション選出
・福岡コ・クリエイティブ国際映画祭 公式セレクション選出
【作品概要】
2022年製作/130分/G/日本
監督・脚本:三天屋多嘉雄
プロデューサー:明永喜年
出演:三天屋多嘉雄、須賀貴匡、松林慎司、沢竜二、兼崎健太郎、岡本茉利、木内竜喜、實川加賀美、實川輝那撮影監督:川越康平/照明監督:宮本文太/録音:長沼優可/ヘアメイク:木戸友子
編集:大坪真輝/音響効果:中藤岬/助監督:喜多村容子
題字・書道:吉田澄麗/着付け・舞台メイク:鈴木典子